ここ数年、小学校でもプログラミング教育が必修化され、Scratchやロボット教材などが盛んに取り入れられてきました。
子どものうちからITリテラシーを高める狙いがあり、「プログラミングを学べば将来食いっぱぐれない!」という期待も大きかったですよね。
しかし、AI技術、特に生成AIの進化が想像以上に早く進んでいる今、「このままプログラミングスクールに通って意味があるの?」と感じる保護者の方もいるのではないでしょうか。
実際、私も「コードを書くこと自体、AIで自動化されそうじゃない?」と考えてしまった一人です。
そこで本記事では、プログラミングブームの過去、AIが猛スピードで発展する現在、そしてそれでも学ぶ意義があるのかについて、分かりやすくお伝えしていきます。
「小学生のうちにプログラミングを習わせるべきか?」とお悩みの方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
1. なぜプログラミングが注目されたのか?
1~2年前までの雰囲気を振り返ると、プログラミングが絶大な人気を誇っていました。
- IT人材不足が深刻化し、高給が期待
- 小学生が作るスマホアプリが話題に
- ロボットプログラミング大会が盛況に
こうした流れもあって、多くの保護者が「子どものうちから学ばせよう!」とスクラッチやロボット教室を選んだはずです。
私自身も、いとこの子どもがロボコンに出場していて「おお、すごい」と感心した経験があります。ただ、その時点ではAIの進化がここまで早いとは思わなかったんですよね。
2. AIが猛スピードで発展する社会になった
ところが今、ChatGPTをはじめとする生成AIがコードを書く時代へ突入しています。私も試しに「こんなプログラムを書いて」とAIにお願いすると、ある程度動くコードが返ってくるのを見て衝撃を受けました。
これが普及すれば、“初心者がゼロからコードを組む”作業自体がいずれ必要なくなるかもしれません。
さらにプログラミングの世界でも、AIがバグを直す、新機能を提案するなどが現実化しつつあります。
10年後、20年後、小学生が社会人になる頃には、いま使っているプログラミング言語がどうなっているかさえ分からないわけで…。
私は「そうなると今のスクールはどこまで役立つんだろう?」と正直思っています。
3. それでもプログラミングを学ぶ意味はあるのか?
「ならもうプログラミングなんて学ばなくてもいいの?」という声が出てきそうですが、私はそこまで極端ではないと考えています。
確かに、コードを書く行為がAIで自動化されても、その背景にある論理的思考や問題解決力は依然として重要だからです。
- コードを組む過程で論理思考を育てる
- AIが書いたコードを理解・修正できる
- チーム開発でコミュ力もアップする
プログラミング学習は、コンピュータの思考回路を体験する機会でもあります。
将来どんな言語や技術が出てきても、考え方を柔軟に応用できるならば、“プログラミングの素地”が無駄になることはないでしょう。
「子どもがコードに苦手意識を持たず、AIを手足のように使いこなせる」未来を想像すると、やっぱり学ばせたい気持ちになります。
4. 違う技能が必要になる時代への備え
一方で、これからの時代は“AIに代替されにくいスキル”を持つことも大切です。私が特に注目しているのは以下の分野。
- 創造力とデザイン思考を伸ばす
- データリテラシーを高める習慣
- グローバルなコミュニケーション術
AIがあらゆる事務作業やコーディングを代行するなら、人間は「何を作りたいか」「どう世界を変えたいか」を考え、AIを活用する立場になるはず。
そのためには、発想力やデータの扱い方、そして海外の人とも連携できる語学力がより大きな強みになります。
最近は「STEAM教育」という言葉も広がっていますが、これはSTEM(理系分野)にArtsを加えてクリエイティブ面を重視しようという動き。
この方向性はAI時代にぴったりじゃないかと私は思います。
5. 小学生はプログラミングスクールに通うべき?私の結論
結局、「プログラミングスクールは今も有意義か」という問いに対して、私の結論はこうです:
- スクール自体は無駄ではない
- AIに置き換わる部分も多い
- 思考力や共同作業が得られるなら通う価値大
つまり、コードを書くスキルそのものをゴールにするのではなく、論理思考を磨き、チームでアイデアを形にするという学習体験を重視できるかどうかが鍵だと思うんです。
保護者の方がスクールを選ぶ際は、「ロボコンのようにプロジェクトをまとめる授業があるか」とか「AIを活用する機会があるか」といった視点で比較するのもおすすめ。
単なる「コードの書き方」だけをひたすら詰め込むコースだと、将来AIに取って代わられるリスクが大きいかもしれません。
6. まとめ:AIと共存する人材を育てるために
いまや生成AIが猛スピードでコードを書き、学習し、場合によってはクリエイティブな提案までしてくれる時代。
プログラミングそのものがコモディティ化しつつある中で、小学生のうちから通うスクールにどんな意味があるのか――それを考えると、結局は「思考力や発想力を育む」という本質が見えてきます。
AIにできること、できないことがハッキリしてくれば、人間はより高度な部分、課題設定やデザイン思考、コミュニケーションに注力する必要があるはず。
プログラミングスクールは、その入り口としては悪くない選択肢でしょう。ただし、どんなプログラム言語を学ぶかよりも、「どう考えて、どう協力してものを作るか」を身に付けるのが大事。
私も身近な子どもには「コードはAIに書かせていいから、どうやったら面白いアプリができるか考えてみたら?」と言うようにしています。
これはもう、“AIと共存できる人材”を育てるためのヒントでもあると思うんです。今後もテクノロジーは激変し続けるでしょうが、その時代を切り開いていくのは、学ぶ意欲と想像力にあふれた子どもたちなのかもしれませんね。