遅刻や休みが確定したとき、どのように連絡するのが正解か知っていますか?
実は「遅刻・欠勤の連絡」をどう行うかで、周囲の印象は大きく変わります。
今回は電話・メール・チャットなど複数の手段のメリットと注意点を整理しながら、
最新のビジネス事情に合わせた上手な連絡方法を丁寧に解説します。
なぜ「早く・確実に」伝えることが重要なのか
誰にでも、寝坊や体調不良などで遅刻・欠勤せざるを得ない日はあります。
しかし、無断で遅れる・休むと仕事の段取りが滞り、同僚や上司に大きな迷惑をかけます。
実際、ある調査では「遅刻・欠勤時は速やかに連絡してほしい」と答える人が9割以上に
のぼったそうです。
正直、私も新人時代に寝坊したことがあり、一刻も早く電話で上司に謝罪したところ、「すぐ知らせてくれて助かった」とフォローしてもらえました。伝え方ひとつで「信頼を損なわずに済む」可能性も高まります。
一方で、コロナ禍以降は「体調不良なら無理せず休んで」という職場も増えました。
とはいえ、休むこと自体がOKになったとしても、連絡を後回しにすると周囲が誰に業務を引き継ぐか決められず混乱してしまいます。
要するに、昔も今も「いち早く・確実に伝える」ことが欠かせないという点は変わりません。
電話・メール・チャット…実際どれを使うべき?
原則は「職場のルールに従う」
多くの記事やビジネスマナー研修では、
「まずは電話」を基本としています。
電話なら早期にお互い声を聞き合い、伝達ミスなく意思疎通が可能だからです。
とくに年配の上司ほど「直接口頭で謝罪すべき」という考えが根強い傾向もあります。
ただし、コロナ禍以降はチャットツールを公式連絡手段にしている企業も増加傾向です。
私自身、過去の職場では、「朝の定例ミーティング中は電話に出られないからSlack連絡でOK」と明文化されていました。
一方、今の職場では「なるべく電話」という方針です。
このように、会社ごとにルールが異なるため「まずは就業規則を確認する」ことが大切です。
電話がベストな理由とリスク
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メリット
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すぐ会話ができる
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状況や謝罪の気持ちがダイレクトに伝わる
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年長者ほど好印象を持ちやすい
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デメリット
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朝早くにかけると相手を起こしてしまうかもしれない
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電車内など、かけにくい状況もある
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記録として残りにくい
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正直、緊張してしまうという声も多いですが、最終的に電話で直接伝えるのが
「いちばん安心」という職場は依然多数です。
私も何度か電話するのをためらってメールで済ませた結果、「電話で一言ほしかった」と叱られた経験があります。職場の慣習に従うのが無難でしょう。
メールやチャットを使うなら
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メリット
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周知・共有が一斉にできる
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相手が会議中などでも、相手の手が空いた瞬間に読んでもらえる
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記録が残る
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デメリット
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上司によっては「非常識」と捉える場合あり
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既読されてもリアクションがないと不安
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緊急時に気づかれないリスク
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私がいた職場では、始業前の電車内で電話ができないときに「電車遅延で10分ほど遅れます」とまずSlackで報告し、その後到着したら上司へ改めて直接謝罪の電話をしていました。
複数の手段を組み合わせるのも有効です。
ただし、「とりあえずLINEだけ送って済ませる」
と考えるのはリスク大。相手がLINEを業務連絡に使う文化でない限り、
ビジネス上は電話やメールのほうが無難と言えます。
遅刻・欠勤の連絡で必ず伝えるべき3要素
1. 「いつ出社(復帰)できるか」
遅刻であれば「何時に到着予定か」、欠勤であれば「何日間休むか」をはっきり伝えましょう。
「ちょっと遅れます」では周囲が仕事を回しにくいです。
「◯時ごろ到着予定です」「今日は終日休む可能性大です」と伝えれば、
上司がフォロー体制を組みやすくなります。
2. 「理由を正直に伝える」
電車遅延なら「遅延証明書を取得します」と補足し、体調不良なら「熱があるので受診します」など具体的に言いましょう。
寝坊や家族の用事であればそのまま正直に話すのがベストです。
私も新人時代、うっかり寝坊したことを隠そうとして、
後で真相がバレて信用を大きく落とした苦い記憶があります。
言いにくい理由でも「申し訳ありませんが、寝坊しました」と素直に謝罪するほうが、
結果的に相手の心証がいいものです。
3. 「お詑びと感謝のひと言」
自分に非がなくても、業務に影響を与えれば一言のお詫びはマスト。
「電車遅延のため仕方ないと思って…」ではなく、「お忙しいなか本当に申し訳ありません」と添えましょう。
体調不良で誰かがあなたの担当業務をカバーしてくれたなら、復帰時に「ご迷惑をおかけしました。助かりました」と感謝を伝えることも大切です。
連絡のタイミングと言葉遣い
朝早い時間はどうする?
始業時間ギリギリでは「もっと早く言ってほしい」と思われます。
たとえ朝5時や6時であっても、メッセージツールなら遠慮せず送信する、
電話なら「早朝にすみません」と断りを入れつつかけるなど、
相手への配慮を示したうえで迅速に連絡するほうが印象が良いです。
私も「申し訳ありません、こんな朝早くから…」と最初に添えるようにしたら、
上司から「ちゃんと気遣いができていて助かる」と言われたことがあります。
簡潔+丁寧が鉄則
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「本当にすみません、実は…」と延々と理由を説明するより、
謝罪 → 理由 → 到着(休みの)見込みの3点を短くまとめましょう。 -
敬語が苦手でも「申し訳ございません」「恐れ入ります」
「○時ごろ到着予定です」といった決まり文句を覚えておけば安心です。 -
相手の反応を待たずに言い訳を重ねると逆効果。
要点を伝えたら、「何か引き継ぎが必要でしたらご連絡ください」
と締めるほうがスムーズです。
ケース別・シミュレーション例文
1. 電車遅延の場合
電話での例文
「おはようございます。〇〇部の△△です。今乗っている電車が遅延しており、
到着が30分ほど遅れそうです。申し訳ございません。
〇時ごろには出社できますので、到着次第すぐ業務に取り掛かります。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」
チャットでの例文(Slackなど)
ここで「遅延証明書を受け取る」旨をひと言添えるとさらに丁寧です。
2. 体調不良の場合
電話での例文
「おはようございます。大変恐縮ですが、今朝から熱があり、
本日は欠勤させていただきたくご連絡しました。
申し訳ありません。明日以降、熱が下がり次第復帰します。
今日は病院を受診し、わかり次第また報告させていただきます。」
「熱が出ている」など症状を短く伝えれば十分です。詳しすぎる説明は不要ですが、
ある程度の情報は上司も業務調整しやすくなります。
3. 単なる寝坊をした場合
正直に伝えるのが一番です。嘘をついて後からバレると大きなマイナス評価になるため、
潔く「寝坊しました」と言いましょう。
「朝早くから申し訳ありません。○○部の△△です。
寝坊してしまい、到着が30分ほど遅れそうです。
大変ご迷惑をおかけします。〇時ごろには出社しますので、
どうぞよろしくお願いいたします。」
上司の中には「そこまで謝らなくていいよ」と言ってくれる人もいますが、
最初の印象は「丁寧すぎるくらいでちょうどいい」と私は思います。
4. 家族の事情・冠婚葬祭の場合
家庭の問題や冠婚葬祭での欠勤や早退は、急ぎの用件なら「○日の何時から出社が難しい」
と具体的に伝えます。
「お忙しいところ恐れ入ります。実は家族の急病があり、
本日は早退させていただきたいのですが、よろしいでしょうか。
申し訳ありませんが、午後○時までに必要な作業は終わらせます。
ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解いただけますと幸いです。」
私も家族の体調不良で早退した経験がありますが、
先輩から「早く行ってあげて。こちらはなんとかするよ」と
温かい言葉をもらい、感謝した記憶があります。
急なことでも、誠実に連絡すればフォローしてもらいやすいです。
繰り返さないための対策とフォロー
原因を分析して再発防止
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寝坊なら「就寝時間を1時間早める」「目覚ましを複数セット」
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電車遅延が頻発する路線なら「別ルートを調べておく」
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体調不良なら「生活習慣を見直し、無理をしない」
私も昔、夜型生活で朝起きられず、何度かギリギリ遅刻しかけました。
そこで夜22時以降はスマホを触らない、アラームを2回分けてかけるなど実践したら、
格段に遅刻リスクが減りました。
休み明けの「挨拶・お礼」も忘れずに
欠勤や遅刻後、出社してからのフォローも重要です。
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一言「昨日はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」と伝える
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引き継ぎ対応をしてくれた人へのお礼をきちんと口頭で言う
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同じミスを繰り返さぬよう心がける姿勢を示す
以前、私の同僚が体調不良後に出社した際、朝一で「皆さんご迷惑をおかけしました。
本当にありがとうございました!」と挨拶して回っていました。
それを見た上司も「立派な対応だ」と褒め、むしろ評価が上がったように感じました。
休むこと自体は責められない時代とはいえ、周囲への気遣いを怠らない姿勢が
最終的に信頼を高めるカギだと思います。
まとめ
遅刻や欠勤の連絡は、電話・メール・チャットなど多彩な手段がありますが、
「職場のルールを最優先」に、「できるだけ早く・正直に」伝えるのが鉄則です。
たとえ自分に落ち度がない電車遅延や家族の事情であっても、
相手を気遣うお詫びを加えるだけで好印象につながります。
仕事でよくある「遅刻や休みの連絡」こそ、実はあなたの誠意が表れやすい場面。
本記事のポイントを参考に、確実かつ丁寧な連絡で周囲との信頼関係を保ってくださいね。