最近、OpenAIの動画生成AI「Sora」を使っていて、ちょっとした驚きの体験をしました。
生成された動画の画面に、突然「Pick the best videos from this set to help improve Sora」という文字が表示されたんです。(サムネイルのような感じです)
この記事ではその表示についてどんなものなのかと、凄さを解説します。
表示される謎の表示
最初は「何この表示?」と思いましたが、よく見ると「良い方の動画を選んでね」というお願いのようでした。
実際にクリックしてみると、「Help improve Sora」というダイアログがポップアップ。そこに「追加で動画を生成しておいたから、良い方を選んでくれ」と書かれているではありませんか。
考察してみる
これはつまり、ユーザーがどちらの動画が“欲しい動画”かを選ぶことで、Sora自身が学習を進める仕組みなんですね。
考えてみれば、ユーザーが喜ぶ動画こそAIが目指すべき完成形なので、フィードバックの質も相当高くなりそうです。
なにより面白いのは、AIが生成した2つの動画を提示してくれて、
「どっちを選んでもいいよ。好きな方をゲットしてね」と言っている点。
ユーザーはより気に入った映像を手に入れられるし、Soraはユーザーが選んだ方を“正解”として学習できる。
お互いにウィンウィンの関係が成立していると感じました。たとえば私も「どちらがキレイにループしているか」とか「色合いが好みかどうか」なんかで選ぶので、そこには自然と“良い方”の判断が働きますよね。
さらに考えると、Pick the best videos from this set to help improve Soraというメッセージの登場タイミングも絶妙です。
単に「あなたにフィードバックをお願いしたい」と言われるよりも、「2つのうちどっちが好き?」の方がユーザーにとっては選びやすいので、確実に回答率も上がりそう。
しかも一瞬「お得かも」と思ってしまうんですよね(笑)。だって2つ見比べてより良い方を選ぶだけで、追加動画がタダでもらえるんですから。
この仕組みは、ユーザー自身がAIの成長を支えている実感を得られるのも大きいと思います。たまに「こういう動画が欲しかったわけじゃないんだけど…」と感じる出力もある中で、選択式のフィードバックは「こっちが正解だよ」と直感的に教えられるので、Soraにはありがたい情報でしょう。
実際「ユーザーは欲しい動画=良い方を選ぶはずなので、学習データの品質は高い」というのは大いに納得できます。自分が欲しい映像を厳選するんですから、そこにはほぼ迷いがありません。
このあたり、OpenAIらしい工夫が詰まっていると感じますね。ユーザーを自然と“学習協力者”にしてしまう発想は、私自身ちょっと衝撃でした。気づけばSoraの成長に貢献しているわけですし、今後どれだけ精度が上がっていくのか楽しみです。
終わりに
それにしても、こうやってユーザーとのインタラクションをデザインすることで、よりスマートにデータを集める手法は、これからいろいろな分野で使われるのかもしれませんね。
私はこの仕組みにすっかり感心しきりで、未来が楽しみです。
以上、「Soraで出現した『Pick the best videos from this set to help improve Sora』という機能がすごかった」話でした。
もしSoraを触っていて同じ表示が出てきたら、ぜひ試しにクリックしてみてください。どちらの動画が好みか迷うのも楽しい体験だと思いますよ。
AIを育てながら、自分もありがたく良い映像をゲットできるなんて、よく考えたら最高ですよね。